エヌビディア(NVIDIA)の業績と株価の今後の予想(見通し)

米国株のエヌビディア(NVIDIA)のこれまでの業績と株価を振り返り、今後の業績と株価の予想をしたいと思います。

 

エヌビディア(NVIDIA)は、グラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)の世界のリィーディングカンパニーです。ゲーム用や人工知能の深層学習用などにGPUを提供しています。

 

GPUとは、コンピューターで高速に画像処理を行うときに用いられるモジュールです。ゲームなど高速で画像処理をしなければいけないときに、コンピューターに拡張搭載されます。また、GPUは最近の人工知能の発展の原動力になっている深層学習(ディープラーニング)の高速化にも重要なモジュールです。

 

GPUのブランドとしては、GeForceやTegraなどがあります。Tegraは任天堂ゲーム機のSwitchにも採用されています。

 

エヌビディア(NVIDIA)の売上、利益などの推移

さて、エヌビディア(NVIDIA)の一株あたりの売上高(緑色)、EBITDA(青色)、純利益(赤色)の推移を見てみましょう(下図)。

エヌビディア売上2019

売上は10年以上に渡って、右肩上がりに伸び続けています。力強い成長ですね。

 

上図でEBITDA(青色)と純利益(赤色)を取り出して表示させてのが下図です。

エヌビディア利益2019

2008年のリーマンショックの後に大きく落ち込んでいますが、その後、持ち直しています。そして、現在に到るまで純利益の方も大きく伸びています。

 

さて、実際の現金の流れを表すキャッシュフローの方も見ておきましょう。下図で、営業キャッシュフロー(青色)、投資キャッシュフロー(赤色)、財務キャッシュフロー(黄色)を表しています。

エヌビディアキャッシュフロー2019

営業キャッシュフローを順調に伸ばしていますね。投資キャッシュフローも営業キャッシュフローの大体同じような範囲の大きさで、適切な額の投資をしていることがわかります。

 

2016年あたりから本格的なブームが訪れている人工知能用のGPUが、エヌビディア(NVIDIA)の業績を伸ばしています。人工知能では、深層学習という技術を用いられています。深層学習では、コンピューターに学習用のデータを大量に与えて、人工知能の心臓部のパラメーターを最適化させます。このとき、非常に長い計算時間が必要で、データが大量になると学習に一ヶ月以上かかることも珍しくありません。

 

ところが、GPUを使うとこの計算時間を10分の1以下に短縮することができます。そのため、人工知能の開発ではこのGPUを用いることが必修になります。

 

エヌビディア(NVIDIA)は、人工知能の開発に欠かせないGPUの世界のリーディングメーカーです。

 

今、世界中の企業が人工知能の開発に手を出し始めていて、エヌビディア(NVIDIA)のGPUが飛ぶように売れているわけです。これが最近のエヌビディア(NVIDIA)の業績が好調な理由です。

 

エヌビディア(NVIDIA)の時価総額、総資産、売上

さて、次にエヌビディア(NVIDIA)の財務面の分析をして見ましょう。一般に時価総額と総資産と売上はだいたい同じオーダーの額になります。そして、それらを比較することにより、その企業が成長・成熟・衰退のどの段階にいるのか推定できるので重要です。

 

エヌビディア(NVIDIA)の現在(2018年1月期)の時価総額、総資産(純資産)、売上(純利益)は以下の通りです。

 

時価総額:95ビリオンドル

総資産:13.2ビリオンドル(自己資本9.3ビリオンドル)

売上:11.7ビリオンドル(純利益4.1ビリオンドル)

 

これらの情報から主要な指標を計算すると以下のようになります。

 

自己資本比率:70%

売上高純利益率:35%

ROA:31%

ROE:44%

PER:23倍

PBR:7.1倍

 

エヌビディア(NVIDIA)は、売上高純利益率や、ROA、ROEも高く、儲かるビジネスをしていることがわかります。また、PERとPBRは高すぎるということもなく、たいぶ適正水準に近づいてきました。

 

エヌビディア(NVIDIA)の株価の推移

実際にエヌビディア(NVIDIA)の株価の推移を見て見ましょう。
エヌビディア株価2019

2016年頃から急激に上昇して、2018年までの2年で6倍以上になっています。この上昇は、人工知能ブームによる影響が大きいですね。実際にこの人工知能ブームで業績も伸びているのですが、それ以上に株価が上昇していました。ただ、ここ最近急激に株価が落ち込んでいます。これは仮想通貨のブームが去って、仮想通貨のマイニングに用いられるGPUの需要が減るなどと予想されているために株価が落ち込んでいるようです。

 

エヌビディア(NVIDIA)の理論株価(青色)と実際の株価(緑色)を比較してみましょう(下図)。(理論株価は一株あたりの純利益の15倍で計算しています。赤色の線は無視してください。)

エヌビディア理論株価2019

2018年位までは実際の業績の上昇に比べて、株価の方が異常に上昇していました。業績以上に株価が上昇してましたが、ここ最近にきて、理論株価の水準まで下落してきました。

 

これまでの株価の異常な伸びは、人工知能に対する期待が織り込まれていたと思われますが、ここにきてその期待が剥落してきました。

 

今後、エヌビディア(NVIDIA)の業績はさらに上昇していくでしょうが、市場が予想と同じように急上昇していくとは考えにくいですね。理由は、エヌビディア(NVIDIA)が提供しているGPUの使用用途にあります。

 

GPUは、人工知能を開発する時に必要なデベロッパー側のツールで、完成した人工知能(学習済みモデルと言われます。)には不要です。なので、一般消費者側(コンシューマー側)に売っていくわけではないので、どうしても売上に上限が出てしまいます。

 

人工知能は今後伸びていく分野ではありますが、2018年くらいまでのような株価の急上昇は難しいと思われます。ただ、人工知能はこれからも重要な分野ですので、今後も少しづつ着実に業績を伸ばしていくでしょう。

 

投資戦略としては、現在の株価はだいぶ理論株価の水準に近づいてきました。エヌビディア(NVIDIA)に今後投資するなら、少しづつ買いを入れていっても良い頃かと思われます。

 

(注意)投資は自己責任でお願いします。

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