グーグル(アルファベット)はどこまで成長するか?株価と業績の今後を予想!

グーグル(アルファベット)は、インターネット検索の世界最大手です。インターネット検索エンジン、Youtube、グーグルマップなど利用したことがある人も多いのではないでしょうか。また、スマホ分野でiPhoneに並んで主流となっているアンドロイドのOSはグーグル製です。

 

グーグル(google)は、最近になって会社名を「google(グーグル)」から「alphabet(アルファベット)」に変えました。ただ、「グーグル」という名称の方が馴染みが深いと思うので、この記事ではこの会社をグーグルと呼ぶことにします。

 

さて、ITのみならず全ての分野通じて、世界で一番時価総額が大きい会社はどこかご存知でしょうか?

 

時価総額最大の会社はiPhoneで有名なアップルですが、このグーグルは第2位です。グーグルの時価総額は600ビリオンドル(日本円で60兆円位)です。これがいかに巨大かというと、日本の国家予算と同じくらいの規模ですね。世界の巨大企業は小さな国家よりも大きな存在感がでています。

 

最近では、グーグルは人工知能分野の投資・開発にも力を入れています。人工知能は、今後のIT業界のみならず、自動車などの多分野にも大きなインパクトを与えると予想されています。自動運転、自動翻訳、検索エンジンの高度化、コールセンターの自動化などその波及効果はとても大きいものになりそうです。

 

IT企業は各社こぞって、この人工知能の研究開発に力を入れていますが、その中でもグーグルは頭一つリードしています。グーグルは「TensorFlow」という人工知能用のプラットフォームを無料で公開しています。人工知能分野では、このTensorFlowが人工知能開発用プラットフォームの最大シェアを取っています。このように重要なプラットフォームを無料公開するグーグルのビジネス手法は、グーグルがアンドロイドOSを無料公開することにより、スマホ分野でも検索エンジンの覇権を握ったこと思い出します。

 

また、グーグルの開発したアルファ碁が、囲碁の名人を破ったことは記憶に新しいところです。このIT業界の将来を握る人工知能分野でグーグルは頭一歩リードしていて、今後の業績には期待がもてます。

 

グーグルの成長は力強い、その限界はあるか?

グーグルの一株あたりの売上(緑)と純利益(青)の推移を見てみましょう(下図)。

google-売上利益2017-09-02

この図を見てもわかる通り、グーグルは売上も純利益も右肩上がりに順調に成長しています。また、売上高利益率も20%と高く、儲かっていますね。ROEも15%と申し分ありません。

 

特筆すべきは、グーグルの自己資本比率は83%と、米国企業としては非常に高いことです。米国企業は通常、資本効率を良くしようしますので、自己資本比率はそれほど高くないのが一般的です。ところが、グーグルの自己資本比率は他の米国企業に比べてとても高いです。これは、グーグルが過去から現在に到るまで大きく利益を出し続けており、その利益を順調に蓄えてきたことを物語っています。この潤沢な資金を使って、グーグルは人工知能など新しいビジネスに大きく投資できるわけです。

 

成長著しいグーグルですが、どこまで成長できるでしょうか?現在、人工知能などの新分野に進出していますが、とりあえず検索エンジンビジネスの側面からグーグルの成長余地を考えてみたいと思います。

 

世界の検索エンジンのシェアは以下の図のようになっています。

検索エンジンシャア2017-09-02

グーグルが検索エンジンの8割のシェアを占めています。次に大きいのがマイクロソフトのBingでシェアで7%程度です。ウィンドウズパソコンを買うと、デフォルトで検索エンジンがBingになっているのが、マイクロソフトが第2位のシェアを握ることができている理由でしょう。ちなみに、グーグルはiPhone(Safari)のデフォルトの検索エンジンをグーグルにするために、アップルに対価を支払っています。

 

これからますますスマホシフトが進み、人々はパソコンを使わなくなっていくことが予想されます。なので、スマホで覇権を握っているグーグルがますます検索エンジンのシェアを拡大していく可能性が高いですね。当面、検索エンジンとしてのグーグルのビジネスは頑強であると言えるでしょう。

 

さて、それでは検索エンジンのシェアは独占できるとして、どこまでパイを広げることができるでしょうか?

 

下の表が世界のインターネット使用者の人口に対する割合を示したものです。

世界インターネット人口2017-09-02

この図を見るとやはり北アメリカやヨーロッパなどの先進国はインターネット使用率が高いことがわかります。一方、アフリカではまだまだインターネットの使用率が低く、人口の3割程度しかインターネットを使えていません。全世界的に見ると、およそ全世界の人口の半分がインターネットを使用できていますが、残り半分の人は未だにインターネットを使用できない環境にいます。

 

これからアフリカなどを中心に世界のインターネット普及率が増えていけば、グーグルの検索エンジンビジネスはまだまだ成長できるでしょう。検索エンジンビジネスは、単純計算で規模にしてさらに2倍の成長余地があると思われます。

 

もちろん、アフリカでインターネット使用率が増えても、先進国に比べて単価が安いので、業績として考えるとそれほど単純な話ではないかもしれません。しかし、全世界という視点からは、まだまだ人口もGDPも増加しますので、これも考慮に入れればグーグルの検索エンジンビジネスがあと2倍の成長するというシナリオは、十分現実的な話でしょう。

 

グーグルは景気循環に強いか?

さて、グーグルは景気に対して強いでしょうか?弱いでしょうか?

これを知るには2008年のリーマンショックの頃の業績をみてみればわかります。最初の売上、利益のグラフを見ると、2009年頃に売上と利益は伸びてはいますが、伸び率が少し低いです。言い換えると、まっすぐな右肩上がりな曲線が、2009年ごろに少したるんでいます。これは、リーマンショックの影響と思われます。

 

グーグルの主な収益源は広告収入です。景気が悪くなってくると、企業は広告費を削ってくるので、グーグルの業績にも悪影響があると考えれれます。グーグルはディフェンシブ株というより景気循環株に近いと思われます。

 

今の所、グーグルの成長は早いのでリーマンショクの時のようなことが起きても、それほど業績は下がりませんでしたが、ビジネスが成熟期に入ると、景気からもっと大きな影響を受けるようになると考えれれます。

 

グーグルの資産価値はどれくらいか?

グーグルの一株あたりの資産価値を財務諸表から見積もってみましょう。資産価値の計算の仕方は、理論株価のページにある資産価格の評価方法を使います。

 

グーグルの2016年の財務諸表を見ると、流動資産は105ビリオンドルです。負債は28ビリオンドル、純資産138ビリオンドルです。そしてBPSが201ドルです。この値と計算式を使うとグーグルの一株あたりの資産価値が112ドルと見積もれます。現在の株価が955ドルですので、そのうちの約9分の1程度が資産に対する評価と考えれれます。

 

また、グーグルの一株あたりの純利益が27ドルですので、4年分の利益を溜め込んでいると考えれらます。グーグルには新たに投資に回せる潤沢な資金があることがわかります。

 

グーグルの株価は割高か、割安か?

さて、これまでグーグルの業績をみてきましたが、株価の方が割安か割高かを考えてみましょう。

 

下図が、グーグルの株価です。
google株価ー理論株価2017-09-04

緑色がグーグルの株価を表していて、青色が理論株価(一株利益の15倍の値)を示しています。(青色の線は、資産価値抜きの理論株価です。)なので、株価(緑線)が理論株価(青線)と同じであれば株価は適正水準、株価(緑線)が理論株価(青線)より上であれば割高です。

 

現在の株価を見ると、理論株価の2倍程度(PERだと30倍位)まで買われています。グーグルの株価はだいぶ割高な水準に見えます。

 

一方、先ほども書いた通り、グーグルは将来、利益規模で2倍程度まで成長するのは難しくなさそうです。なのでこの将来の成長を現在の株価に織り込んでいると考えれば、適正株価と考えられます。

 

よって、グーグルの将来の成長まで考えると、どちらかというと現在の株価が適正株価で、世界的に不況であった2010年から2012年頃までの株価が割安であったと考えるのが妥当でしょう。

 

現在、グーグルは株価としては割安ではないので、投資戦略としては様子見で良いと思います。何かの経済ショックなどでPERで20倍程度まで株価が落ちてくることがあればグーグル株を買っても良いかもしれません。

 

グーグルに株投資する際の注意点

あと、グーグル株を買う際の注意点があります。グーグル株は実は2種類あって、A株とC株というのがあります。(B株というのもあるのですが、経営陣が保有する株で我々は買うことができないので関係ありません。)

 

グーグルA株(「GOOGL」という名称)は、議決権のある普通の株です。一方、グーグルC株(「GOOG」という名称)は、議決権がない特殊な株です。(C株のその他の権利はA株と同じです。)A株の方が、C株より少し高く取引(2017/9/4で15ドルくらい)されています。

 

議決権のない株が株と言えるのか疑問符が残ります。C株の将来の価値の希薄化も念頭において、A株の方に投資をしておいた方が良いでしょう。

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