沢井製薬(4555)の長期(2003-2015)の株式分析

沢井製薬(4555)の長期(2003-2015)の株式分析をしてみました。

沢井製薬は、いわゆるジェネリック医薬品の会社です。ジェネリックというのは、特許の切れた医薬品のコピー薬品を作っている会社です。

最近、政府は医療費削減のためにジェネリック医薬品の割合を欧米なみに高めようとしており、沢井製薬には追い風になっています。

ただ、同時に薬価は国に定められてしまうので、利益が薄くなるリスクはあります。

しかし、日本の人口減のなかでも、これから老齢人口は増えていくので、仕事はなくなる心配はありません。

それでは、沢井製薬の長期の経常利益、理論株価、実際の株価の推移をみてみましょう。理論株価は、一株当たりの純利益の20倍で計算しています。

沢井製薬-理論株価

この図をみてもわかるとおり、順調に経常利益、株価も上昇していることがわかります。さらに、2010年に理論株価と株価の上下が入れ替わっていることに注目してみたいところです。

2010年以降には株価は理論株価に比べて、割高に推移していましたが、2010年以降は株価は理論株価に比べて若干割安です。株価自身は上昇しているのですが、理論株価の水準には追いついていないように見えるので、株価にはまだ少し上昇余地がありそうです。

また、ジェネリック医薬品業界全体の成長も期待できるので、投資対象としては魅力的に思えます。

さて一方、沢井製薬の自己資本比率、現金および現金同等物についてみてみましょう。

沢井製薬-自己資本比率

自己資本比率は、60パーセント前後をキープしており健全です。また、現金および現金同等物も右肩上がりで問題ないですね。

<2015年の貸借対照表>
総資産  1661億円
流動資産 1042億円

負債合計 537億円

 

総資産に対して、流動資産の割合が高くてよい感じです。もし固定資産が膨らんでいると少し心配ですが、沢井製薬の場合は問題なさそうです。

 

負債も少なくて、問題なしです。

 

結論として、沢井製薬は、今後のジェネリック医薬品の成長に期待して、持っておいてもよさそうな株ですね。