今回は、景気循環株の典型である銀行株について解説したいと思います。銀行株の典型として、みずほ銀行と三菱UFJを取り上げたいと思います。
銀行は、企業に融資してその金利を収益源とします。なので景気が悪くなって、お金を借りてくれる企業が少なくなってくると、銀行の収益は悪くなっていきます。
早速、メガバンクの代表格であるみずほ銀行と三菱UFJ銀行のここ10年の企業業績をみてましょう。
左がみずほ銀行で右が三菱UFJ銀行のここ10年の業績推移です。
リーマンショックの直後の、ちょうどの2009年あたりに2つの銀行とも大きく利益を下げています。この年に両銀行ともう1株あたりの利益がマイナスになっています。大変厳しい年であったことがわかります。
その後、みずほ銀行より、三菱UFJ銀行のほうが業績がよくなっています。
さて次にこの2つの銀行のここ10年の株価の推移を見て見たいと思います。
左がみずほ銀行の株価で、右が三菱UFJ銀行の株価です。2つの銀行ともリーマンショック前の株価には届いていません。ただリーマンショック後も、みずほ銀行より三菱UFJ銀行の方が、企業業績を反映して株価が上昇しています。
銀行株は典型的な景気循環株なので、景気がよいときに投資するのはあまり賢いといえないでしょう。と言っても、景気が悪いときには倒産する可能性もかなりあります。なので、いずれにしても長期投資には向かないと思います。
また、今後の銀行の仕事はフィンテックを代表とするIT企業にとって代わられる可能性も大いにあると思います。
この観点からも銀行株は長期投資には向かないと思います。