倒産したスカイマークの有価証券報告書をみて、この倒産の理由を探っていこうと思います。
倒産したスカイマークは、大型の旅客機を導入しようとして、資金繰りに行き詰って倒産したと伝えられている。決算書の数字をみながら、そのことをみていきたいと思います。
2001年から2014年までの、経常利益、純利益の推移を見てみましょう。
ここで注目したいのは、2011年と2012年に業績が急激によくなって、2013年、2014年で逆V字で業績が悪化していることです。また、2001年から2010年の間も、業績がギザギザの線を描いていて、あまり安定していない様子が見てとれます。
次に、自己資本比率と現金及び現金同等物の推移もみてみましょう。
2004年以降、自己資本比率は50パーセントあたりで安定していますが、現金および現金同等物の大きさが2012年をピークに乱高下しています。
倒産したスカイマークをみると、いくら自己資本比率が高くても、資産内容が悪くて、現金がなくなれば倒産することがわかります。
次に、スカイマークのフリーキャッシュフローの推移を見てみましょう。フローキャッシュフローは、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足して計算しています。
ここで、見てとれるのは、フリーキャッシュフローが2011年をピークに急激な上昇と下落があるということです。
スカイマークの現金及び現金同等物のピークが2012年で、フリーキャッシュフローのピークが2011年で一年ずれていることに注意したいところです。
2011年に業績を伸ばしたスカイマークが、2012年に資金調達して、大勝負に出た様子がわかります。業績絶好調の2012年のフリーキャッシュフローがマイナスというのは、2012年の投資額が大きすぎたということでしょう。
身の丈に合わない投資で勝負に出て、倒産ということのようです。
株式投資をする際には、投資額の大きさにも注意したいところですね。