CIJ(4826)の決算短信(平成26年6月期)(26年8月7日発行)をみてみました。(電子版会社四季報CDーROMと日経会社情報のサイトも参考にしています。)
1、会社概要 コンピューターシステム開発の会社。1976年設立と、システムの会社しては、それなりに老舗。
2、貸借対照表 貸借対照表は、なかなか魅力的です。過去の利益を現金で沢山蓄えています。負債全体30億円に対して、流動資産100億円もあり、特に現金だけで58億円もあり、内部留保を蓄えすぎと思われます。また、流動資産100億円にくらべて、固定資産17億円と小さく、資産内容は理想的な形ですね。
2-1 (自己資本比率の推移)自己資本比率76%で、十分は高く良い印象です。ここ5年ほど、自己資本比率を着実に上昇させています。
自己資本比率の推移
69%(2010)ー>70%(2011)ー>74%(2012)ー>75%(2013)ー>76%(2014)
3、損益計算書 前年にくらべて、増収増益です。景気もいいし、順調に受注をゲットしているようです。
3-1 (総資産経常利益率、経常利益率) 総資産経常利益率は12.4%、売上高営業利益率は8.6%となかなか良いですね。
3-2 (経常利益の推移)ここ数年、経常利益は上昇傾向にあります。ただ、リーマンショックのあとには、大きく経常利益を減らしています。それなりに景気循環の影響を受ける銘柄のようです。景気の良い今、長期で持つのに投資するのは、少し躊躇しますね。
3-3 (売上債権回転期間、棚卸資産回転期間)売上債権回転期間は、1.9ヶ月、棚卸資産回転は0.2ヶ月です。問題ないでしょう。
4、キャッシュフロー計算書 キャッシュフロー計算書をみると、潤沢な営業キャッシュフロー(+7億円)を、投資(-5千万)と財務(借金返済)(-4億円)に回しており、資金繰りも問題なさそうです。
5、セグメント システム開発の単一セグメントです。
6、理論株価 一株当たりの当期純利益(今期)44円の20倍程度と考えて、利益価値は880円。また、(一株当たり純資産)*(流動資産ー流動負債)÷ (純資産)を計算して、資産価値は409円と見積もれます。この2つを足して、理論株価は1289円くらいと見積もれます。現在(2015/5/30)585円なので、十分に割安水準と考えられます。
7、総論 この会社の株はまだ持っていませんが、割安感から、買いを検討してもいいかも知れません。ただ、景気循環の影響を受けるので、その辺が、ウィークポイントですね。投資判断は難しいところです。
最近(2015年5月)、に自己株式取得をしています。発行済み株式の3パーセントほどの取得です。2億7千万円ほど使って、株主還元しました。これで、株価が20パーセントほど高騰しています。
理論的にいえば、3パーセントの自己株式取得であれば、3パーセント程度の株価上昇で十分なはずですが、20%も吹き上がりましたね(笑)株主還元の姿勢が好感されたようです。
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