三菱重工業の決算書を見てみた。

三菱重工業は、日本を代表する総合重機の会社である。

 

平成26年3月期の決算短信と電子版会社四季報を調べて、この株の価値を探ってみた。

 

まず、貸借貸借表関連であるが、自己資本比率は31%ほどで、あまり高くないが、固定資産に変な勘定もなく、特に問題ない。

 

損益計算書関連であるが、ここ5年間で順調に経常利益を伸ばしており、問題ない。リーマンショックのときでも、プラスの利益を出しており、損益分岐点は比較的に低く良いと思われる。

 

売上債権回転期間、棚卸資産回転期間は、それぞれ4か月、5か月ほどで、少し長いが、規模の大きい会社なので仕方ないであろう。

 

キャッシュフロー計算書をみると、プラスの営業キャッシュフローで、マイナスの投資キャッシュと財務キャシュフローを賄っており、健全な状態だ。

 

セグメント情報を見てみると、エネルギー・環境分野の営業利益率が9%と、交通輸送、宇宙防衛、機械設備投資の2倍程度あり、稼ぎ頭だ。このエネルギー・環境分野で、一年前よりも売上を伸ばしており、順調である。

 

ただ、地域セグメントを見ると、日本と海外の売上がほぼ50%づつと、この手の企業としては、まだグローバル化が十分に進んでいない。国内市場は、人口動態から縮小するのは確実なので、海外市場でどれくらい拡大できるかが、今後の課題であろう。

 

投資対象としては、堅実な企業だが、株価が上昇するかは、今後の海外進出への取り組み次第であろう。投資する際は、海外市場への拡大への企業努力を注視していくと良いと思う。

 

理論株価としては、一株当たりの純利益(予想)の38.73円の20倍程度と考えて800円としたい。

 

現在(5/5)の株価674円であるが、もう100円くらい上昇余地があると考えられる。

 

ただ個人的には、上昇余地はあまり多くないと思うので、新規に今から買いに入ることはしない。

 

 

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