三菱重工業(7011)の長期(2003-2015)の株式分析をします。
三菱重工業は言わずとしれた、総合重機の最大手ですね。日本国内では、ブランド力抜群です。最近だと、国内産航空機MRJでニュースをにぎわしました。
海外比率は53%です。まだまだ世界的なブランドとは言い難いようです。
さっそく、ここ13年間(2003-2015年)の経常利益、株価、理論株価の推移を見てみましょう。理論株価は、一株当たりの純利益の20倍で計算しています。
このグラフをみると、アベノミクスの2013年以降、経常利益、理論株価ともに伸びて、業績好調です。それに比べて、株価は上がっていない印象です。
最近まで、三菱重工業はブランド力のせいか歴史的にPERが高く(20倍以上)推移していたことが、グラフからわかります。この高PER体質からすると、今後もう少し株価は上昇余地(800-1000円位まで)がありそうです。
今度は、自己資本比率と、「現金及び現金同等物」のここ13年間(2003-2015年)の推移を見てみましょう。
自己資本比率は30パーセントあたりを横這いです。ただ、現金及び現金同等物は右肩上がりです。少しづつ資金に余裕が出てきているようです。注目してほしいのは、2009年です。自己資本比率が低下したのと対照的に現金が増えています。この年は、リーマンショックの影響で不況の真っただ中で、各企業が苦戦していた年ですね。
三菱重工業は、この2009年に財務キャッシュフローが大幅にプラスになっており、財務で資金調達したようです。手堅い経営という印象です。
三菱重工業は大変に良い企業です。ただし株主の目線からすると、利益がでても、新しい技術投資に向かって、株主からすると儲かりにくい株という印象を受けます。
ただ、最近の好調な決算からすると、もう少し株価の上昇が期待できるかもしれません。