2016年4月27日発表の任天堂の決算をみてみました。任天堂は、言わずと知れたゲーム機メーカーですね。ゲーム機は、流行すたりが大きくここ数年、任天堂は低迷してきました。
ゲーム機メーカーとしては海外売り上げも大きく75%あります。
まず、任天堂の基本的なファンダメンタルの指標を見てみたいと思います。
任天堂を3つの側面(2016年3月期)から見てみたいと思います。ここで3つの側面とは、BS(貸借対照表)、PL面(損益計算書)、時価総額です。この3つの側面を見るのは、総資産、売上高、時価総額の絶対値が大体同じオーダーになり、互いに比較すると会社の大雑把な全貌がわかるからです。
(1)BS(貸借対照表)
総資産 1.3兆円、 自己資本1.1兆円 (自己資本比率 89.5% ROA 2.2%、ROE 1.4%)
(2)PL(損益計算書)
売上高 5000億円、 純利益 165億円 (海外75%、売上高営業利益率6.5%)
(3)時価総額 2.1兆円 (PER 126(予)、PBR 1.53)
任天堂でまず気づくのが、自己資本の大きさですね。自己資本比率も90%程度と高く、現金も5700億とキャッシュリッチな会社です。数年前に任天堂ゲーム機が流行っていた時に蓄えた現金がたくさん溜まっている状態ですね。
ただ、ここ数年は低迷しており、今期も純利益が165億円と一応黒字でしたが、物足りない感じです。
任天堂の流動資産から負債を引くと、およそ9000億円くらいあります。これに純利益の20倍を足すと、任天堂の資産価値は、1.2兆円位と見積もれるでしょうか。
現在時価総額が2.1兆円ですので、この株価は将来の再成長を織り込んでいると思われます。
またゲーム機が再ヒットをして、1000億円程度の純利益が出てこないと、この株価は維持できないと思われます。(ちなみに任天堂が快調であった2008年、2009年の時の純利益は、それぞれ2500億円、2700億円です。)
任天堂の今後に注目です。