日本電産と三菱電機の業績を比較して、今後の株価を予測してみたいと思います。
日本電産は、世界首位のHDD用などに精密小型モーターを作っていましたが、徐々に車載、産業用の中大型モーターにシフトしてきています。買収にも積極的で社長の永守社長はカリスマ的存在です。海外売上比率は85%と非常に高く世界市場で戦っている優良企業です。
三菱電機は日本を代表する総合電機大手です。一般消費者向けの家電も出していますが、重電と産業メカトロニクスが大きな比率を占めています。海外売り上げは43%とあまり大きくありません。これから国内市場が縮小して行くので、海外売り上げがあまり高くないところが心配なところです。
さて両企業のここ10年ほどの、売り上げ、純利益、一株あたりの収益の推移を見てみましょう。
日本電産は平成13年に一株あたりの収益が大きく落ち込んでいますが、売り上げは右肩上がりです。収益もならしてみると右肩上がりで伸びています。一方、三菱電機はここ最近は一株あたりの収益は改善していますが、売り上げが伸びていません。
両社を見比べると、やはり日本電産の方が強い収益力がありますね。もっと長期(10年以上の)の業績の推移を見ても、日本電産の方が綺麗な右肩上がりの成長を見せています。
次に、両社の株価の推移を見てみましょう。
両者とも2013年以降株価が上昇しています。ただし、日本電産の方は順調に右肩上がりで推移しているのに対して、三菱電機の方は、リーマンショックの頃の高値をやっと最近抜けてきたという感じです。
業績に比例して、株価も日本電産の方が力強い動きを見せています。
ただし、PERを見ると日本電産は30倍で、三菱電機の方は19倍です。日本電産の方が将来期待で割高水準で買われています。
どちらかというと日本電産の方が魅力的ですが、今は割高なので投資するならば下落局面を待って買っていきたいところです。