株式投資をするとき、その会社のファンダメンタルを調べることが必要です。デイトレならいざ知らず、中長期の投資でその会社の財務内容などを確認しないのは、全くのギャンブルとしか言いようがありません。
ただ、個人投資家が株式投資をするうえで、財務内容を調べている人はあまり多くない印象です。決算短信をみても、数字がたくさん並んでいるだけで、どこ見ていいのかわからない人も多いのではないでしょうか。 そこで、シリーズ物として、株式投資をするうえで、役に立つ財務諸表の読み方を解説したいと思います。
ただ、財務諸表の読み方を解説しているサイトや本はたくさんあるので、ここでは、どこが最も重要かということを強調して、ポイントを絞って解説したいと思います。 決算書アレルギーの人には特に読んでいただきたい内容にしたいと思います。
さあ、とりあえず投資したい会社の決算短信を手に入れてみましょう。ここでは、セブンイレブンを例にしてみましょう。(企業のホームページに行けば決算短信は手に入ります。)
ずばり、決算書で一番重要な場所は「1株当たり当期純利益」です。
最初は決算書のここだけを見れば良いです。さてセブンイレブンの場合は以下の赤丸の数字です。
195.66円とあります。これは、昨年度セブンイレブンが稼いだ一株当たりの利益(純利益)です。なので、あなたがこの株を一株もっていれば、一年間で195.66円あなたに収入として入ってくるはずです。 (実際には、企業は内部留保をするので、実際の配当はこれより少なくなります。)
とにかく、この数字がもっとも重要です。さて、この数字を知ったら次に何をすべきでしょうか? まず、この数字を15倍してください。するとおよそ3000円(正確には2935円)になります。これがこの株の理論的な株価になります。
セブンイレブンの場合は、現在(2016/3/14)の株価が4680円なので、この3000円と比べると割高だなと判断できます。投資するのはやめておくかといった感じですね(笑)
とにかく、決算短信をみたら、最初に「1株当たり当期純利益」をみて15倍して、それを実際の株価と比べてください。
最初はこれだけをやっていればOKです。慣れてくれば他の数字を少しづつみていけばよいと思います。
なぜ15倍するのかというのは、投資した金額が15年で回収できれば妥当であろうという判断から来ています。(もっと正確には成長株か成熟株かで倍率も変わってくるのですが、最初は何でも15倍でOKです。)ちなみにこの15倍という数字はPERという数字と関係あります。
次回、少しづつレベルを上げていきたいと思います。