📊 この記事の結論(先に要点)
- SBIホールディングスは、ネット証券No.1のSBI証券(証券総合口座1,600万=業界首位)を核に、銀行・保険・PE投資・暗号資産まで抱える「成長型の金融コングロマリット」です。前回のオリックスが「成熟・割安・株主還元」のバリュー株なら、SBIは拡大志向のグロース株——性格は正反対です。
- 最大の見どころが「ゼロ革命」。SBIは2023年9月末に国内オンライン株式売買手数料を自ら無料化しましたが、それでもFY2026/3は税引前利益5,167億円・純利益4,276億円と過去最高、ROE28%。手数料に代えて金利収入・銀行・信用取引・投信残高などで稼ぐ「フロー→ストック」転換が効いています。
- ただしこの最高益には大きな「一過性益」が含まれます。住信SBIネット銀行株をNTTドコモへ売却した益 約1,416億円(+韓国・教保生命がらみの益 約300億円)が利益を押し上げており、実績PER約4倍という「激安」は見かけ。これを除いた実力ベースではPERは概ね7倍前後に上がります。
- 読み解く鍵は、「ゼロ革命でも増益できる実力は本物。ただし最高益は一過性益で嵩上げされ、PER4倍は割安の罠」という両面。加えて第4のメガバンク構想・SBI新生銀行(公的資金は2025年7月に完済、12月にプライム再上場)・暗号資産XRP・創業者 北尾会長への依存と、市場に大きく揺れる利益構造がこの銘柄の論点です。
「手数料タダで株が買えるのに、なぜあの会社は儲かっているのか?」——ネット証券で口座を持つ多くの人が一度は抱く疑問の答えが、SBIホールディングス(8473)にあります。SBIは自ら「ゼロ革命」=国内株式売買手数料の無料化を仕掛けた当事者。それでも売上(収益)も利益も過去最高を更新し続けています。本記事のテーマは、前回のオリックスと同じ「金融コングロマリットの読み方」ですが、キャラクターは正反対。オリックスが成熟・割安・高配当のバリュー株なら、SBIは市場とともに大きく揺れる、拡大志向のグロース株です。そして最大のポイントは、「実績PER約4倍という異常な割安が、実は一過性益による見かけ」だということ。コマツで見た「低PER=割安の罠」の、いわば”一過性益版”を、公式決算の実データで図解します。
📌 会計と数値の前提に注意:SBIの会計年度は3月末締め(例:FY2026/3=2025年4月〜2026年3月)、会計基準はIFRS(連結)です。製造業と違い「経常利益」「営業利益」はありません。利益は「収益」→「税引前利益」→「当期利益(親会社所有者帰属)」で見ます。金額は円建てで億円・兆円が混在します。2025年12月1日に1株→2株の株式分割を実施しており、EPS・配当・株価はすべて分割調整後で統一しています。最新の確定通期はFY2026/3(2026年5月1日発表)で、会社は市況変動が大きいことを理由にFY2027/3の業績・配当予想を開示していません(=予想PERは算定不能)。株価・PER等は2026年7月中旬時点の概算です。10年グラフはデータの確度からFY2020/3〜FY2026/3の7期で表示します。

ビジネスモデル概観 – 証券を核にした「成長型」金融コングロマリット
SBIは大きく①金融サービス事業(SBI証券・銀行・保険=利益の約76%)②PE投資事業(未上場等への投資で利益がブレる)③暗号資産事業(XRP=リップル中核)④資産運用・次世代事業(運用会社+5-ALA等のバイオ・Web3・再エネ)からなります。要するに「ネット証券を入り口に集めた膨大な顧客を、銀行・保険・投資・暗号資産で何度も収益化する」会社。創業者は北尾吉孝 会長兼社長。オリックスが「守りの分散」なら、SBIは「攻めの拡大」——次に見る「ゼロ革命」も、その攻めの一手でした。
まず全体像 – 利益は「激しく揺れながら」最高益へ
単位 億円/%。IFRS・3月期。親会社所有者帰属の当期利益。FY2022/3にピーク→FY2023/3で約1/10へ急落→FY2026/3は4,276億円(過去最高・ただし一過性益を含む)。ROEも3.7%→28.0%へ乱高下。

図1が、SBIの「激しさ」を物語ります。純利益はFY2022/3に3,669億円のピークをつけた後、FY2023/3にはわずか354億円(約1/10)へ急落し、そこからFY2026/3の4,276億円(過去最高)へ回復——という乱高下です。ROE(緑)も3.7%→28.0%と暴れています。なぜこれほど揺れるのか。SBIの利益は、①証券収益が株式市場の活況・低迷に直結し、②PE投資の含み損益(保有株の時価)が年ごとに大きく振れ、③時おり大型の資産売却益が乗るためです。つまりオリックスのように安定した会社ではなく、市場とディールに大きく左右される会社。この「振れ幅の大きさ」を理解しないと、最高益の数字に振り回されます。実際、直近FY2026/3の最高益も、後で見るように一過性の売却益で大きく嵩上げされています。
売上(収益)は13期連続増収の1.9兆円
単位 兆円。IFRSの「収益」。利益は乱高下する一方、収益は右肩上がりで13期連続増収。FY2026/3は1兆8,966億円(前年比+31.4%、過去最高)。

利益は激しく揺れますが、収益は一貫して右肩上がりです(図2)。FY2020/3の3,681億円から、FY2026/3には1兆8,966億円(+31.4%)と約5倍、13期連続の増収。ゼロ革命で顧客を大量に集め、銀行や保険を取り込み、事業を拡大し続けてきた結果です。ただし金融グループの「収益」は受取利息や保険料収入などが総額で入るため、売上規模の大きさがそのまま利益を意味しません。SBIの実力は、収益の伸びより「その事業からどれだけの税引前利益を、どれだけ安定して生めるか」で測る必要があります。
【核心その1】利益の約76%が「金融サービス(証券・銀行・保険)」
単位 億円。金融サービス(証券・銀行・保険)が4,250億円で、5事業合計(5,588億円)の約76%。PE投資・暗号資産・次世代・資産運用がこれに続く。

SBIの利益の主役は金融サービス事業(証券・銀行・保険)です(図3)。FY2026/3のセグメント税引前利益は、金融サービスが4,250億円=5事業合計(5,588億円)の約76%。以下、PE投資(820億円)、次世代(220億円・赤字から黒字転換)、暗号資産(212億円)、資産運用(86億円)。オリックスが10事業に均等分散だったのとは違い、SBIの利益は金融サービスに大きく寄っています。ただし1年前(FY2025/3)は金融サービス1,973億円(約64%)で、PE投資が953億円(約31%)と第2の柱でした。つまり利益構成は市況次第で毎年かなり入れ替わるのです。そして今期、金融サービスが前年比+115%と急伸した最大の理由こそ、次に見る「一過性の売却益」でした。
【核心その2】過去最高益の「質」 – 一過性益で嵩上げされている
単位 億円。FY2026/3の純利益4,276億円のうち、約1,716億円(住信SBIネット銀行株の売却益 約1,416億円+教保生命がらみの益 約300億円)は一過性。実力ベースは約2,560億円。当サイトの推計。

「過去最高益4,276億円」という見出しには大きな注意書きが必要です(図4)。この利益には、SBIが保有していた住信SBIネット銀行の株式をNTTドコモへ売却した益 約1,416億円(連結ベース)と、韓国・教保生命がらみの益 約300億円——合わせて約1,716億円の「一過性益」が含まれています。これらは毎年出るものではありません。これを除いた「実力ベースの純利益」は約2,560億円と推計され、前年(1,621億円)からの着実な成長ではあるものの、「4,276億円」の額面ほど地力が跳ね上がったわけではないのです。SBIの利益は、証券市況・投資の含み損益・大型ディールという「毎年は続かない要素」で大きく膨らんだり縮んだりする——だからこそ単年の最高益に飛びつくのは危険で、次のPERの「見かけの割安」につながります。
【核心その3】PER約4倍の「カラクリ」 – 割安の罠
単位 倍。実績PER約4.3倍は一過性益で膨らんだEPSに基づく「見かけ」。一過性を除くと約7倍に上がる。それでも東証プライム平均(約15倍)やオリックス(予想約13倍)より低いが、「4倍」の激安感は錯覚。数値は概算。

SBIの株価指標を見ると、実績PERは約4.3倍——東証プライム平均(約15倍)の3分の1以下で、一見「とんでもない割安株」に映ります(図5)。しかしこれは一過性益でEPSが膨らんだ結果。一過性益を除いた「実力EPS」で計算し直すと、PERは約7倍に上がります。つまり「PER4倍」は割安の罠。コマツでは「景気のピークで利益が最大化して低PERに見える罠」を扱いましたが、SBIのそれは「一過性の売却益で利益が一時的に膨らんで低PERに見える罠」——因果は違えど、「低いPERの数字だけを見て割安と判断してはいけない」点は同じです。とはいえ正常化しても約7倍はプライム平均より低く、「実力ベースでも成長金融グループとしては安めに評価されている」とは言えます。問題は、その利益が市場連動で大きく振れる(=来期は一過性益が剥落して反動減もありうる)ことです。
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※本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。当サイトはアフィリエイトプログラムにより広告収益を得ています。
配当 – 減配せず、実質は増配基調
単位 円/%。DPS(分割後)は50円→95円へ。減益のFY2023/3も75円を維持。FY2026/3の配当性向14.2%は一過性益で利益(分母)が膨らんだため低く見える。会社方針は連結配当性向30%以上を目処。

SBIは配当も出します(図6、すべて分割調整後)。1株配当はFY2020/3の50円からFY2026/3の95円へ増え、利益が急減したFY2023/3も75円を維持しました。会社方針は「連結配当性向30%以上を目処」。FY2026/3の配当性向が14.2%と低く見えるのは一過性益で利益(分母)が一時的に膨らんだためで、配当を絞ったわけではありません(配当の総額はむしろ前年から約2割増)。注意点が2つ。第一に、SBIは累進配当(減配しない約束)を明示していないため、利益が大きく落ちれば減配の可能性は残ります。第二に、よく言われる「17期連続増配」はSBIグローバルアセットマネジメント(4765)という別会社の記録で、このSBIホールディングス(8473)本体はFY2020・FY2023に据え置きがあり純然たる連続増配ではありません。配当利回りは株価に対して約3.3%と、グロース株にしては高めです。
「ゼロ革命」の正体 – 手数料を捨てて顧客を取る
単位 万口座。2023年9月末の手数料無料化(ゼロ革命)後も口座は増え続け、2026年5月に1,600万口座(業界No.1)に到達。手数料を捨てて顧客基盤を最大化する戦略。

そもそも「ゼロ革命」とは何か(図7)。SBIは2023年9月末、国内オンライン株式売買手数料を恒久的に無料化——証券会社の伝統的な稼ぎ頭を自ら捨てました。狙いは「手数料で稼ぐより、まず圧倒的な顧客数を取る」こと。結果、口座数は1,200万(2024年2月)→1,400万(2025年3月)→1,600万(2026年5月)と業界No.1を独走。ではどう儲けるのか。答えは「フローからストックへの転換」です。①集めた顧客の預り金・信用取引で金利収入(金利上昇が追い風)、②投信の残高に応じた信託報酬(積み上がるほど毎年入る)、③外国株・FX・IPOなど無料化していない取引、④銀行・保険へのクロスセル。実際、SBI証券単体はゼロ革命後のFY2026/3に純営業収益2,846億円・営業利益868億円と過去最高。手数料無料化は「損」ではなく、膨大な顧客基盤という資産を築くための投資だったのです。
中期目標を初年度で超過 – ただし一過性益込み
単位 億円。2025年5月公表の中期ビジョンの目標「税引前利益5,000億円」を、FY2026/3に5,167億円で早くも超過達成。ただし一過性の売却益を含むため、実力での持続性は別問題。

SBIは2025年5月公表の中期ビジョンで「税引前利益5,000億円・ROE15%」という目標を掲げ、その初年度(FY2026/3)に税引前利益5,167億円・ROE28%で早くも超過達成してしまいました(図8)。数字だけ見れば絶好調です。しかしこの達成が一過性の売却益(住信SBI株など)に支えられている点を忘れてはいけません。会社自身、「市況変動が大きい」ことを理由にFY2027/3の業績予想を開示していません——裏を返せば来期は一過性益が剥落して反動減もありうるということ。実際、利益を稼いできた住信SBIネット銀行は売却でグループを離れ、その持分利益は今後なくなります。目標達成は事実として評価しつつ、「継続してこの水準を稼げる実力があるか」は来期以降の実力ベースの利益で確かめる必要があります。
成長株SBI vs バリュー株オリックス – 同じ金融コングロマリットでも真逆
単位 倍。SBIのPBRは約1.0倍で、再評価が進んだオリックス(約1.5倍)より低い。利益のブレの大きさ・一過性益依存が、簿価並みの評価に留めている。数値は概算。

同じ金融コングロマリットでも、SBIとオリックスは投資家に求められる姿勢が正反対です(図9)。オリックスは安定した利益と厚い株主還元が評価され、PBRは約1倍割れから約1.5倍へ再評価されました。一方SBIのPBRは約1.0倍(簿価並み)。利益の伸びしろは大きいのに評価が控えめなのは、①利益が市場連動で大きく揺れる、②最高益が一過性益依存、③自己資本比率4.7%という金融グループ特有のレバレッジを市場が割り引いているから。SBIは「うまくいけば大きく伸びるが、外すと利益が急減する」ハイリスク・ハイリターン型のグロース金融株。オリックスの「地味だが安定した割安・高配当」とは、狙う果実もリスクも別物です。どちらが良い悪いではなく、自分がどちらのタイプの投資をしたいのかで選ぶ——それがこの2社の対比の教訓です。
SBIホールディングスという銘柄の全体像
「事実」と「計画・推計」を区別して整理。

リスクと注意点
- 一過性益依存(最大):FY2026/3の最高益は住信SBIネット銀行株の売却益(約1,416億円)などに支えられている。実績PER約4倍は見かけで、正常化すると約7倍。単年の利益・PERで割安と判断すると誤る。
- 利益の高ボラティリティ:証券収益は株式市場に、PE投資は保有株の時価に直結し、利益は年ごとに大きく揺れる(FY2022→FY2023で純利益が約1/10に急落した実績)。オリックスのような安定は期待できない。
- 来期の反動減リスク:会社は市況変動を理由にFY2027/3予想を非開示。一過性益の一巡と、売却した住信SBIネット銀行の持分利益の剥落で、来期は減益となる可能性がある。
- キーマンリスク:創業者・北尾吉孝 会長兼社長の存在感が極めて大きく、経営がその属人性に依存している面がある。
- 暗号資産(XRP)の変動:暗号資産事業はXRP価格に連動し、相場次第で利益が大きく振れる。
- 金融レバレッジと金利:自己資本比率4.7%は金融グループ特有だが、総資産38兆円のレバレッジは信用・市場ショックに弱い面も。金利上昇は銀行収益にプラスだが、市場や調達コストには両刃。
- 第4のメガバンク構想の求心力:地銀連合は流動的で、筑邦銀行が2025年12月に提携解消で離脱するなど、構想の広がりには不確実性がある。
今後の展望
中期の焦点は3つ。第一に「ゼロ革命で築いた1,600万口座をどこまで深く収益化できるか」——金利・投信残高・銀行クロスセルという「ストック収益」が手数料に代わる安定した柱に育つか。第二に「一過性益に頼らない実力利益をどこまで伸ばせるか」——中期目標(税引前5,000億円)は達成したが、継続的な地力で維持できるかは来期以降の実力ベースの利益で問われる。第三に「第4のメガバンク構想とSBI新生銀行の再成長」——公的資金を完済し再上場したSBI新生銀行を軸に、地銀連合を実際の収益にどう結びつけるか。SBIは、AI株のような単純な成長ストーリーでも、オリックスのような安定バリューでもなく、「大きな伸びしろと大きな振れ幅が同居する成長金融グループ」。目先の最高益やPER4倍の割安感ではなく、一過性を除いた実力利益とその安定度を四半期ごとに冷静に追うのが賢明です。
まとめ
SBIホールディングスは、「成長型の金融コングロマリットをどう評価するか」を学ぶ最適な題材です。①ゼロ革命でも増益できる実力は本物——手数料無料化で顧客No.1(1,600万口座)を築き、金利・投信・銀行で「フロー→ストック」転換に成功、収益は13期連続増収。②ただし最高益は一過性益で嵩上げ——純利益4,276億円のうち約1,716億円(住信SBIネット銀行株の売却益など)は一過性で、実力は約2,560億円。実績PER約4倍は割安の罠で正常化すると約7倍。③市場に大きく揺れる拡大志向のグロース株——利益は証券市況・投資の含み損益・大型ディールで乱高下し、来期は反動減もありうる。オリックスの「安定・割安・高配当」とは正反対のリスク・リターン。「ゼロ革命の実力は本物か、一過性を除いた地力はどれだけか」を、最高益やPER4倍の見かけではなく実力ベースの決算数字で確かめ続ける——それがこの銘柄を読み解く鍵です。
▸ 7年業績データ(収益・純利益・EPS・ROE・DPS)
| 年度(3月期) | 収益(億円) | 純利益(億円) | EPS(円) | ROE(%) | DPS(円) |
|---|---|---|---|---|---|
| FY2020 | 3,681 | 375 | 81.59 | 8.3 | 50 |
| FY2021 | 5,411 | 811 | 169.89 | 16.0 | 60 |
| FY2022 | 7,636 | 3,669 | 749.28 | 49.4 | 75 |
| FY2023 | 9,570 | 354 | 66.94 | 3.7 | 75 |
| FY2024 | 12,105 | 872 | 158.21 | 7.7 | 80 |
| FY2025 | 14,431 | 1,621 | 268.05 | 12.8 | 85 |
| FY2026 | 18,966 | 4,276 | 666.82 | 28.0 | 95 |
IFRS・連結。EPS・DPSは2025年12月の1:2分割後で統一。FY2026/3は一過性益(住信SBIネット銀行株の売却益等)を含む。
▸ セグメント税引前利益の内訳(FY2026/3)
| セグメント | 税引前利益(億円) | 構成比 |
|---|---|---|
| 金融サービス(証券・銀行・保険) | 4,250 | 76.1% |
| PE投資 | 820 | 14.7% |
| 次世代(バイオ・Web3・再エネ) | 220 | 3.9% |
| 暗号資産 | 212 | 3.8% |
| 資産運用 | 86 | 1.5% |
| 5事業合計 | 5,588 | 100% |
5事業合計5,588億円から消去・全社▲421億円を調整し、連結税引前利益5,167億円。金融サービスの急増は住信SBIネット銀行株の売却益を含む。
データソース & 検証
- 財務・決算:SBIホールディングス 公式IR/2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結、2026年5月1日発表)・決算説明会資料・適時開示(住信SBIネット銀行株式譲渡、株式分割 2025年10月31日)。クロスチェックにEDINET・TDnet・日本経済新聞・時事通信・kabutan・IRBANK。会計基準はIFRSで経常利益はなく、利益は収益・税引前利益・当期利益(親会社所有者帰属)で表記。
- 株価・バリュエーション:株価は2026年7月中旬時点の概算(約¥2,840、7月レンジ約¥2,631〜¥2,966、いずれも分割調整後)。2025年12月1日に1株→2株の株式分割を実施し、EPS・配当・株価はすべて分割調整後で統一。時価総額約1.8兆円・実績PER約4.3倍・PBR約1.0倍・配当利回り約3.3%はこの株価に基づく概算。正常化PER(約7倍)は一過性益を除いた推計です。
- セグメント・戦略・比較:セグメント税引前利益(金融サービス4,250億円等)、一過性益(住信SBIネット銀行株売却益 約1,416億円=連結ベース)、SBI証券口座数(1,600万・2026年5月発表)、SBI新生銀行の公的資金完済(2025年7月)・プライム再上場(2025年12月)、中期目標(税引前5,000億円)は会社開示・適時開示。オリックスのPBR比較は同社の直近決算・株価に基づく概算です。
本記事は公開情報を複数系統で二重検証していますが、数値には集計方法による軽微な差異が含まれる場合があります。会計年度は3月末締め、会計基準はIFRS(連結)で経常利益・営業利益はありません(利益は収益・税引前利益・親会社所有者帰属当期利益で表記。参考掲載の親会社単体は日本基準で経常利益を表示しますが連結IFRSとは別物です)。金額は円建てで億円・兆円が混在します(純利益4,276億円=約4,275.77億円であって4.28兆円ではありません)。1株当たり数値(EPS・配当・株価)は2025年12月1日の1株→2株の株式分割を反映した分割調整後で統一しています。FY2026/3の主要数値(収益・税引前利益・当期利益・EPS・ROE・DPS・セグメント利益・総資産)は決算短信で確認済み、FY2020/3〜FY2024/3の税引前利益の一部やSBI証券口座数・正常化利益などは概算・二次情報・推計を含みます。図4・図5の「実力ベース/正常化」は一過性益(住信SBIネット銀行株の連結売却益 約1,416億円+教保生命がらみの益 約300億円)を控除した当サイトの推計であり、会社開示の区分ではありません。ROEは会社公表値(親会社所有者帰属持分当期利益率)28.0%を採用しており一過性益で嵩上げされています(予想ROEは約10%)。実績PER(約4.3倍)は一過性益で膨らんだEPSに基づき、会社はFY2027/3の業績予想を非開示のため予想PERは算定できません。住信SBIネット銀行はSBIにとって持分法適用関連会社で、FY2026にNTTドコモへ譲渡されSBIグループを離れました(連結の売却益は約1,416億円、個別決算では約1,703億円と基準が異なります)。SBI新生銀行は別会社で、2025年7月に公的資金を完済し2025年12月に東証プライムへ再上場しました。株主優待(100株以上でXRP交換券またはSBIアラプロモ商品の選択制)は本記事執筆時点で継続していますが内容は変更される場合があります。「17期連続増配」はSBIグローバルアセットマネジメント(4765)の記録で、当社(8473)本体はFY2020・FY2023に据え置きがあり連続増配ではありません。中期目標(税引前5,000億円・ROE15%)は会社の計画・目標です。他社との比較は事業理解を目的としたもので、優劣や売買を示すものではありません。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。